おれの名前はゼロス・ワイルダー。今年のたんじょう日で5才になる。

このゼロスという名前は、なんだいか前のワイルダー家とうしゅさまからとった名前らしい。
セレスおばあさまが生まれたばかりのおれをみて、そう名づけたとかあさまがおしえてくださった。
おれのかみはもえるようなあか色で、その色がセレスおばあさまのにいさまだったゼロスさまと同じような色なんだって。
あったことないからよくわからないけれど、たしかにおれみたいなまっかな色をした人は見たことがない。
セレスおばあさまもふくめて、むかしのワイルダー家にはいでん(かていきょうしの先生にいみをきいたけど、
むつかしくってよくわからなかった)のかんけいで、あかいかみをした人がおおかったらしい。
とうさまもかあさまも二人のにいさまもみんなちゃ色かあかちゃ色だから、どうしてあか色のかみの色はなくなったのか、
いでんをべんきょうすればわかるのかな。

かぞくのなかでおれだけあか色のかみをしているから、べつの家のこどもなんじゃないかってかげでいってるやつもいるけど、
おれはこのあか色がすきだった。だって、おれをだいすきだといってくれた人がだいすきだといってくれたものだから、
きらいになるわけがない。うまく思い出せないから、だれだかはよくわからないけど、
おれがうまれたときににぎっていたというみどり色のキラキラした石を目の前にすると、
その人をだいすきだったことや、あいたいというきもちに、むねがくるしくなった。


なまえもおもいだせないけれど、いつかおもいだせるひがこればいいのに。